畳の修理、上敷の修理、い草の補修について

畳の修理、上敷の修理、い草の補修について


おまかせ工房のような仕事をしているといろいろな質問が舞い込んできます。
近所の畳店に聞かれればいいんでしょうし、その店に行って聞いてきてもいいんでしょうし、その店に直接頼んでみてもいいんですが、ネット社会になっているので当店に聞きにくるわけです。

そんな質問のひとつに「い草の修繕方法」を聞かれます。

要するに、畳のいぐさがボロボロになった部分だけ直せないか?ということ。
ボロボロとまではいかなくても、タバコの焼け跡、ペットのかじり、いぐさが切れた程度の小さな補修です。

畳にしても、上敷ござにしても補修については似たようなものでして、難しくはないが簡単でもない。

慣れれば簡単、素人が勢いでやると失敗という感じでしょうかね。


でも手順は書いておきます、本当なら動画で紹介しておきたいところですが、今回は箇条書き。

い草部分の補修できる範囲は1センチぐらいまで。

それでは、タバコの焼け跡(1センチ)を想定して書いてみます。


1.まず焼け跡を中心として両端のヘリを縫い合わせている部分を30センチぐらい切ります。

2.ヘリは縫われているはずですが、表面、裏面のヘリの縫い合わせをはずす。

3.そして焼け跡の残るいぐさを抜く(横から抜けばするすると抜けます、畳表も上敷も織物です。)


1センチ幅で焼け跡の付いたい草が抜けたら歯抜けのようになってますね、次の工程です。

ヘリの縫い合わせ部分は30センチぐらい切ってあるので、い草が動くと思います。


4.左右(前後)からい草を歯抜けになった部分に向けてずらします。

5.い草は90センチ前後の長さがあるので均等にずらしていく。

つまり、1センチの補修のために30センチ分のい草をずらして穴埋め。

ヘリの縫い部分は本来なら再度縫います。

縫えないときには両面テープしかないかも。


完成です。


こうすれば畳のいぐさ補修はできます。


読むだけならあっという間に終わるように思うかもしれませんが、実際にやってみると時間が掛かります。

本職の人の手間を考えると、新しく買い換えた方がいいかもしれませんね。



それとは別に、ヘリの補修はもっと簡単です。

ホームセンターや量販店で買ってきた上敷が大きかったりしたとき、ザックリ切ってその後にヘリテープを貼るだけ。

い草を切ったらそのままにしないでください。

切口には必ず縁を付けてください。




ヘリの補修ならこれ
http://item.rakuten.co.jp/omakase/c/0000000164/


興味のある方は是非ご覧ください。

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